ビットコインは5月23日に最初の7万5,000ドル割れを記録した後、アジア市場の売り圧力を受けて再び下落し、執筆時点で7万3,600ドル前後、日中安値は7万2,600ドルに達しました。Glassnodeの5月27日付レポートは、7万5,000〜7万8,000ドルのレンジがボトルネックになっていると分析しています。
オプション市場では、5月の月次限月に向けてディーラーが7万5,000〜7万6,000ドルのストライク周辺にポジションを集中させており、7万5,000ドル付近に80億ドル超のネガティブガンマが積み上がっています。この構造はディーラーに対して価格下落時の売り・上昇時の買いを強制し、小口の注文フローに対してもスポット価格が過敏に反応しやすい状態を作り出しています。
ETFフローは5月後半の2週間で約22億6,000万ドルの純流出を記録しました。内訳は5月18日に6億4,860万ドル、19日に3億3,110万ドル、22日に1億520万ドル、26日に3億3,360万ドルの流出です。スポットのボリュームデルタも売り優勢に転じており、5月初旬の短期的な回復分を打ち消しています。米国株式ファンドも5月20日終了週に120億ドル超の流出を記録しており、長期金利の上昇を背景にビットコインはリスク資産として連動して下落しました。
Glassnodeは、短期保有者のコストベースとTrue Market Meanがともに7万8,000ドル付近に収束しており、この水準の奪還が次の上昇局面への移行を確認するうえで重要だと述べています。実現損益比率は1.56と、4月の6万ドル台の底値以降はネットプラスを維持していますが、強気相場初期に同社が目安とする2〜5のレンジを下回っています。5月の限月オプション清算後にネガティブガンマの圧力が解消されても、スポット需要やETFフローが回復しなければ、7万5,000ドルを構造的に下回るリスクが残ります。